6a021j 合弁事業契約書 [日本(三者合弁会社)]

<英文契約書式集>

合弁事業契約書 [日本(三者合弁会社)]

本契約は、日本国法に基づき正当に設立され、現存し、その主たる営業所を日本国( )に有する( )(本契約中にて以下「ABC」と称する)と日本国法に基づき正当に設立され現存し、その主たる営業所を日本国( )に有する( )(本契約中にて以下「DEF」と称する)及びアメリカ合衆国デラウェア州法に基づき正当に設立され現存し、その主たる営業所をアメリカ合衆国( )に有する( )(本契約中にて以下「XYZ」と称する)との間で、( )年( )月( )日付で締結され、
以下の事を証する。
ABC、DEF及びXYZは、その合弁事業として、その経営が、ABC、DEF及びXYZにより共同で管理、運営される、( )及び( )の製造、販売に従事する会社(本契約中にて以下「NEWCO」と定義する)を日本で設立する事を希望しており、並びに
ABC、DEF及びXYZは、本契約の諸条件にすべて従って、そのNEWCOを成功裡に経営する目的で、当該合弁事業計画の遂行のため互いに協力し、支援する事を希望しているので、
よってここに、ABC、DEF及びXYZは、以下の通り合意する。

第1条 定義
本契約中で使用される場合、本条に記載された各用語は、以下に指示された意味を有するものとする。
a)NEWCO
「NEWCO」とは、本契約第2条ないし第5条に定める方法で本契約当事者により日本国において設立する株式会社であって、英語で( )として知られるものを意味する。
b)クロージング
「クロージング」とは、本契約の条項により要求される証書類の作成と各種の譲渡が実施される本契約当事者の会議を意味する。書面で別段の合意がなされない限り、クロージングは、本契約中にて以下に定める発効日に続く15営業日目の午前10時に、日本国東京において行われる。
c)発効日
「発効日」とは、本契約第38条に基づき必要とされる本契約の確認書が日本政府より発行された日を意味する。
d)付随契約
「付随契約」とは、本契約第6条によるクロージングにおいて、事情に応じてABC、DEF、XYZ及びNEWCO間で締結される本契約関連の諸契約を意味する。
e)契約品
「契約品」とは、( )を実施するために設計される機械を意味する。
f)契約地域
「契約地域」とは、次の地域を意味する:日本を含むアジア、( )、( )、( )。

第2条 NEWCOの設立及び登記
承認が得られた後で、且つクロージング前に、ABCとDEFは、契約品、並びに原材料、部品及び構成品の製造、加工、調達及び販売を目的として、日本国法に基づき、授権資本金( )円の株式会社を設立し、その後法令で定められた期限内にその登記を行うものとする。前記株式会社は、( )(「NEWCO」)として知られるものとする。NEWCOの登記された営業所は、日本国( )とする。将来におけるNEWCOの事業活動を拡大及び強化する事が、本契約当事者の了解事項であり目的である。NEWCOの定款は、日本語にて作成されるものとし、その英文版様式は、「付属書( )」として本契約に添付され、明示される。

第3条 資本出資
本契約第2条によるNEWCO設立及び登記の際、NEWCOの設立時払込資本金は、( )円とし、議決権付普通株式( )株に分割されるものとする。ABC及びDEFは、それぞれ( )円の現金出資と引換えに、株式( )株を引受けるものとし、当該株式資本を表象する株券は、それぞれの名義で発行され、登録されるものとする。

第4条 XYZに対する株式の引渡し
クロージングに際して、XYZは、NEWCOの株式資本( )株の対価として、( )円の金額を全額払いでNEWCOに対して支払うものとし、NEWCOは、前記株式資本( )株を表象する株券をXYZに対し直ちに発行し、交付するものとする。

第5条 臨時株主総会
クロージング前に、ABC及びDEFは、NEWCOに、定款に従って所要の処置を講じさせ、クロージング後直ちに開催されるべき臨時株主総会を招集させるものとする。当該臨時株主総会においては、下記決議及び事項が実施されるものとする。
a)NEWCOの在任取締役の辞任届けの提出及び受理、
b)本契約第9条の規定に従ってのNEWCOの取締役4名の選任、
c)本契約第6条によりNEWCOが当事者となる数件の付随契約の承認、
d)授権資本総額を( )円とするため、NEWCOにより発行されるべき授権株式数を、議決権付、普通株式を総計( )株までに増加する決議の採択。

第6条 調印を要する契約
1.ABCとNEWCO間の契約
クロージングに際して、ABCとNEWCOは、本契約添付の書式で次の通り契約を締結するものとする。
「独占的販売契約」と題する、「付属書( )」と表示される契約書
2.DEFとNEWCO間の契約
クロージングに際して、DEFとNEWCOは、次の通り契約を締結するものとする。「下請契約」と題する、「付属書( )」と表示される契約書
3.XYZとNEWCO間の契約
クロージングに際して、XYZとNEWCOは、次の通り契約を締結するものとする。「技術援助契約」と題する、「付属書( )」と表示される契約書

第7条 株主総会及び決議
株主総会は、日本国において開催されるものとする。NEWCOの定款に別段の定めがない限り又は法律の強制規定で別途要求されない限り、NEWCOの株主総会の決議は、出席株主又は代理出席株主の3分の2以上の賛成投票により、採択されるものとする。議決権を行使出来る株式の3分の2以上を保有する株主は、また、法律の強行規定で別途要求される場合を除き、株主総会で必要とされる定足数を構成するものとする。株主に関する他のすべての事項は、NEWCOの定款に従って、又は法律の強制規定により別途要求されるところに従い、決定されるものとする。

第8条 NEWCOの管理
DEFとXYZは、NEWCOの通常及び定例業務を遂行するために、ABCにNEWCO内部における代表権を行使させる事に合意する。但し、下記事項のいずれかに関する意思決定は、当事者相互の同意と承認を条件とするものとする。
a)NEWCOの重要な規則及び規程の変更、改正、修正、改訂及び/又は制定、
b)NEWCOの重要な資産及びその他の財産の取得若しくは処分、
c)NEWCOの基本的事業方針にかかわる決定、
d)重要な契約の締結、
e)新製品の製造及び販売に関する計画、
f)NEWCOに関するその他の事項であって、ABC、DEF又はXYZのいずれかが、NEWCOにとって重要事項である旨の見解を表明したもの。

第9条 取締役会
NEWCOの定款に別段の定めがある場合又は法律の強行規定により要求される場合を除き、NEWCOの経営、指図及び管理上の責任は、NEWCOの取締役会に帰属するものとする。
NEWCOの取締役会の指導的権限は、取締役会のいかなる執行委員会へも委任されず、NEWCOの授権資本金増額の勧告、新株の発行、不動産又は製造施設の取得若しくは処分、並びに抵当権の設定又は債務引受けに関する決定を、これらに限定される事なしに含む、すべての基本的方針決定は、本契約にて以下に定める通り、取締役会の決議によってのみ採択される。NEWCOの取締役会は、4名の取締役によって構成され、内2名は、XYZによって指名された者、1名は、ABCによって指名された者、更に1名は、DEFによって指名された者とする。本契約の当事者は、当該指名を受けた者が、選任されるようそれぞれのNEWCOの株式の議決権を行使する事を、本契約により相互に誓約し、合意する。

第10条 取締役の選任
取締役は、株主総会において選任されるものとする。本契約当事者がそれぞれ保有するNEWCOの株式持分を最も正確に代表する方法で、各当事者が、取締役会において代表を享受する事が、当事者によって明確に了解され、意図されている。そのために、取締役がその任期満了前に死亡、辞任し、その他解任される場合、本契約当事者は、死亡、辞任又は解任が欠員の事由となった当該取締役を指名した当事者が指名する取締役が後任者として選任されるよう、自己の議決権を行使する事に合意する。

第11条 取締役会の会議と決議
NEWCOの取締役会会議の定足数は、その時点で選任され、在職中の取締役総員数の過半数とする。その時点で出席している全取締役の過半数の賛成投票がない限り、NEWCOの取締役会によって、いかなる決議も行われず、またいかなる議案も採択されないものとする。取締役会の会議は、日本国において開催されるものとする。

第12条 代表取締役
取締役会を構成する取締役の中から、代表取締役1名を選任するものとし、その取締役は、ABCによって指名される者とする。

第13条 役員
NEWCOには、次の通り役員を置くものとする。
a)ABCによって指名された代表取締役の社長、
b)DEFとXYZの各々によって指名された取締役の副社長2名、
c)若しあれば、XYZによって指名され、ABC及びDEFによって承認された常務取締役。
本契約の当事者は、上記のように指名された者が選任されるよう、それぞれNEWCO株式の議決権を行使し、或いは事情次第では、各当事者によって指名された取締役に各自の議決権を行使させる事を誓約する。

第14条 監査役
常に監査役2名を置くものとし、1名は、ABCによって指名され、他の1名は、XYZによって指名されるものとする。当事者は、当該被指名者が選任されるよう、議決権を行使する事に合意する。監査役がその任期満了前に死亡、辞任、その他解任により欠員となった場合、本契約当事者は、当該欠員を生じさせた監査役を指名した方の当事者が指名する新しい後任監査役が選任されるよう、各自の議決権を行使する事に合意する。

第15条 会計帳簿及び当事者による検査権
NEWCOは、健全な会計慣行に従って、完全な会計帳簿及び記録類を保存するものとし、NEWCOは、本契約第16条に従って指定された独立の公認会計士の事務所が承認する日本で一般に認められた会計慣行に従い、一貫した基準に基づき、基準、手続き及び様式を採用するものとする。本契約当事者は、事情によっては、通常の営業時間中に、NEWCOが保存する会計帳簿及び記録類を検査し又は自らが選ぶ被指名者にこれらを検査させる権利を、それぞれ有するものとする。

第16条 独立の公認会計士
NEWCOの各事業年度末において、NEWCOの会計帳簿及び記録類は、本契約第15条所定の会計帳簿を監査する資格を有する独立の公認会計士の事務所により、NEWCOの費用負担で監査されるものとする。当該監査報告書は、英語及び日本語で作成されるものとし、各当事者それぞれに対し、その通常の会計慣行に準拠した様式及び内容で提出されるものとする。本契約の当事者は、日米両会計方式に経験を有する第一級の独立の公認会計士事務所を指定し任命する事を本契約により引受け、当該指定及び任命は、NEWCOの株主総会の決議により終了し、他の同様な独立の公認会計士による交代があるまで、効力を持続するものとする。

第17条 会計期間
NEWCOは、毎年4月1日に開始し、翌年3月31日に終了する1年間の会計期間を有するものとする。NEWCOの最初の会計期間は、本契約によるNEWCOの設立の日付から開始し、次の3月31日に終了するものとする。

第18条 経営方針
1.資本支出予算
NEWCOの資本支出予算案は、各事業期間について作成され、同意と承認を求めるため、本契約の当事者へ提出されるものとする。
2.NEWCOの組織
職員の員数及びその職務を含む、NEWCO経営のために必要なNEWCOの組織上の構成は、本契約当事者の相互の合意によって決定されるものとする。組織構成の基準は、同一又は類似の経営に関し、日本の慣行及び慣習を正当に配慮した、ABC方式によるものとする。
3.配当金
配当金は、利益が得られ、さらに本契約当事者間で比率及び金額についての協議がなされた後にのみ支払われるものとする。
4.準備金
法令により要求される準備金に加えて、NEWCOは、本契約当事者が協議した後に必要で適切と見なす準備金を設立するものとする。
5.財務報告書
本契約当事者は、月例財務報告書の提供を受けるものとする。

第19条 NEWCOの事業活動
本契約当事者は、日本国においてNEWCOが契約品の製造、加工及び販売事業に従事する事を意図している。そのため、本契約当事者間で現在若しくは将来合意される製品の製造、使用及び販売に関連する各当事者のすべての工業所有権、所有情報又は類似の諸権利を随時適用法規によって要求される政府の確認、免許又はその他の承認を条件として、日本国においてNEWCOに独占的に利用させる事を、本契約当事者は、本契約により誓約し、合意する。本契約各当事者は、NEWCOが当初本契約書に添付のXYZとNEWCO間の技術援助契約に記載の製品の製造、加工及び販売に、従事する事に合意する。更に、本契約各当事者は、NEWCOの最善の利益と衝突し、又はこれを低下させるような行動を契約地域でとったり、又はそのような取引を契約地域で開始したり、実施したりしない事を誓約する。

第20条 不争義務
本契約のいずれの当事者も、直接間接を問わず、自ら、又は自らが(直接間接を問わず)支配する他の個人若しくは会社を通じて、他の当事者若しくはその関係会社によってNEWCOに実施許諾又は開示された特許権、秘密工程及び製法、或いは商標及び商号の価値又は効力、並びに他の当事者又はその関係会社が日本国内外いずれを問わず、現在又は将来において所有し、占有する特許権、秘密工程及び製法、或いは商標又は商号に対する所有権及び権利の価値又は効力を争い又は他の者が争うのを支援し若しくはこれらを減損する可能性がある若しくは減損する傾向がある事を行わないものとする。

第21条 NEWCOによる契約の履行
本契約の各当事者は、NEWCOが本契約のいずれかの当事者又はその関係会社と現在及び将来締結する契約の諸条件をNEWCO及びその従業員に完全に、適時に且つ誠実に履行させるよう、最善の努力をする事に合意する。

第22条 株式譲渡の制限
1.本契約のいずれの当事者も、他の当事者から事前に書面による承諾を得ない限り、その保有するNEWCOの株式の一部又は全部を譲渡し、移転し、質入れし又はその他の方法でこれらに債務を負担させる事は出来ない。

2.当事者が、NEWCOの株式の一部又は全部を売却し、譲渡し、質入れし、抵当に入れ又はその他の処分をし、或いはこれらに債務を負担させる事を希望する場合、当該当事者は、相手方当事者に書面通知を与え、当該株式を買取る機会を提示する。そのうえで、本契約当事者は、当該株式の価額を合意により決定するものとする。NEWCOの株式を売却し、譲渡し、質入れし、抵当に入れ、又はその他の処分をし、或いはこれらに債務を負担させる事を希望する当事者が、ABC又はDEFである場合には、日本国に居住する他の当事者が申込まれた株式を買取る第1順位の選択権を有する。当該通知を受領後90日以内に、当事者が株式の価格について合意出来ない場合には、当事者は、当該価格決定を行うため、独立の公認会計士を選任するものとする。当該独立公認会計士選任は、当事者がこれに対し合意出来ない場合、本契約第37条に定める仲裁によるものとする。当該株式の申込みを受けた当事者は、上記により価格が決定されてから60日以内に株式を買取る事ができ、上記期間中に買取られなかった当該株式は、その後60日の追加期間中に、上記の定めに従って決定された一株当りの価格を下回らない株式価格で、第三者に売却する事が出来る。

第23条 第三者譲受人の引受け
ABC、DEF又は事情により、XYZは、前述の株式の第三者に対する譲渡前に、当該第三者があたかも本契約の署名当事者であるのと同一の効力をもって本契約によって拘束される旨の、当該第三者からの書面による引受書を確保し、他の当事者に手交する。この場合、本契約中で使用されるABC、DEF及びXYZという用語は、本契約当事者によって当該株式がそれぞれ譲渡される第三者を含むものとみなされるものとする。

第24条 新株引受権
NEWCOの資本再構成、すなわち本契約第2条にいう設立時の授権資本額を超えるNEWCOの新規授権資本株式の発行又は本契約第5条に定める未発行授権資本株式の発行にあたって、当該時点におけるNEWCOの現存株主は、新規発行株式について、株主各人のNEWCOの資本金における所有割合に応じた株式数を取得する新株引受権を有するものとする。但し、前述の新株引受権の行使によるXYZの追加株式取得は、本条によりXYZが新株引受権を行使する時点の日本国の法律及び規則によって要求される日本国政府の承認を条件とする。本契約当事者は、(a)各場合毎に、XYZが当該新株に対する引受権を書面で明確に放棄しない限り及び放棄するまでは、或いは(b)当該新株に対する新株引受権に基づきXYZが取得する当該新規発行部分の取得につき、適用法及び規則によりその時点で要求される当該確認、免許又はその他の承認を、各場合毎にXYZが取得しない限り及び取得するまでは、前記事項のうちいずれが各場合毎に早く発生するにせよ、NEWCOに、XYZ以外の者に対して、いかなる新株も発行させず又は発行する事を黙認するものでもない事を、本契約によって明確に合意し、且つ了解する。当該新規発行株式の売却若しくは譲渡は、本契約第22条ないし第24条に定めるNEWCOの株式売却若しくは譲渡に対する制限規定に従うものとする。

第25条 当事者による資本調達
1.NEWCOのプラント若しくは事業の運営又は拡大のため、払込資本金を超えて追加資金が必要であると本契約当事者が決定した場合、当該追加資金は、下記の優先順位と方法で調達されるものとする。
a)本契約当事者間において全員一致で別段の合意がなされない限り、当該追加資金は先ずNEWCOの留保利益から調達されるものとする。
b)銀行及びその他の金融機関からの借入金から調達されるものとする。
c)但し、NEWCOが、設立時又はその後に当該機関からの借入れを確保出来ない場合、ABC及び/又はDEFは、NEWCOに当該貸付を行うか、それが出来ない場合は、NEWCOのために銀行及びその他の金融機関に対して保証を引受ける事を条件とする。
2.発生する利息を含む、ABC及び/又はDEFからNEWCOに対して行われる当該貸付けに付帯するすべての費用は、貸し主に対してNEWCOが支払うものとする。NEWCOの資金調達のため当該貸付け又は保証に関与しない他の当事者は、責任が、NEWCOの資本金に占める各当事者の所有割合に応じて、本契約当事者間において分担される事を同意する。

第26条 プラント及び関連施設
本契約当事者は、NEWCOが商業生産を効果的に開始するため、調達、リース又は建設を通じて、プラント及び関連施設を計画し、編成するにあたって、NEWCOに対し一般的援助を与え、協力する事を、本契約により相互に誓約する。当該援助及び協力は、営業運転の開始まで続けられるものとする。

第27条 DEF及びABCの役務
NEWCOの第1号プラント施設がDEFの工場構内に建設される事を条件として、DEF及びABCは、次の通り合意する。
a)DEFは、自己の工場敷地の一部を公正で合理的な賃料でNEWCOに貸与する事に同意する。
b)DEFは、用水、電力及び燃料ガスを合理的な価格で、NEWCOに供給し、そのために必要な設備一切をNEWCOの費用負担で、準備し提供する事に同意する。但し、当該費用は、DEFが供給する用水、電力及び燃料ガスの価格構成の一部として、含められるものとする。
c)DEFは、社宅(NEWCOの専用に建設されるものは除く)及びその他の被雇用者福利施設の使用を、合理的な価格で、NEWCOに提供する事を同意する。
d)DEFは、NEWCOの製品の製造のため、その下請業者として、合理的な価格で契約を締結する事に同意する。
e)ABCは、事務所空間及びその他の関連施設及び機器を、これら施設の共同使用がNEWCOの利益になり、ABC及びNEWCOそれぞれの業務及び事業運営を不当に妨害しない範囲で、合理的な価格で、NEWCOに提供する事に同意する。

第28条 職員
本契約各当事者は、NEWCOが予定の事業活動を効果的に遂行するため、十分な員数の資格ある職員を確保出来るよう、最善の努力をする事を本契約により誓約する。そのため、DEF及びXYZは、みずから行う転任又は採用を通じて、適切な技術的経験を有する資格ある工場生産及びエンジニアリング管理者並びにその他の適当な資格ある職員を、NEWCOに差し向けるものとする。

第29条 XYZによる技術援助
XYZは、XYZとNEWCOとの間で締結する技術援助契約の諸条件に従って、NEWCOに対して技術上の支援を行う事に同意する。当該契約は、「付属書( )」と表示された、付属書として本契約書に添付の様式と実質的に同じとする。

第30条 NEWCOの契約品の販売
XYZは、下記に述べる地域におけるNEWCOの契約品の独占的販売権を有するものとする。
( )、( )、( )、( )及び( )。(以下「契約地域」と称する)
他方、ABCは、契約地域におけるNEWCOの契約品の独占的販売権を有するものとする。

第31条 支払い
NEWCOは、頭書記載の住所(又はXYZがNEWCOに対して書面による通知によって指定する住所)のXYZに対し、XYZに支払うべきすべての現金配分金をドルで支払うものとする。当該現金配分金には、現金配当金及び清算、解散及び再建により行われる配分金が含まれるが、これらに限らないものとする。日本円から米ドルへの換算は、XYZが指定する日本国における外国為替公認銀行による送金当日相場の該当する為替レートで行われるものとする。

第32条 税金
本契約に関連して又は本契約によって、いずれかの当事者が支払いを要する日本国法に基づくすべての所得税は、それぞれ、その当事者の勘定とする。本契約に関連し又は本契約により支払われるその他のすべての日本の税金は、もしあれば、NEWCOの勘定とする。本契約に基づいて、いずれかの当事者に対して支払うべき支払分からその当事者の勘定として日本国所得税法に基づきNEWCOより源泉徴収されるべき金額は、NEWCOにより源泉徴収され、管轄税務当局に速やかに納税されるものとする。NEWCOは、日本国税務当局によって発行されるすべての公式納付受領書又はその他の当該税金納付の証憑を関係当事者に送付するものとする。

第33条 秘密情報
本契約各当事者は、本契約の中で意図される合弁事業計画を通じて知得する事となる本契約当事者及びNEWCOの事業秘密及び秘密情報を、第三者に開示し又はその他の方法で漏洩しないものとする。本契約各当事者の本条項に基づく守秘義務は、本契約の終了又は解除にかかわらず、存続するものとする。

第34条 適用法
本契約の効力、解釈及び履行は、日本国法によって支配され、日本国法に従って解釈されるものとする。

第35条 契約の修正
本契約は、本契約当事者全員により署名された書面による合意がなければ、変更する事は出来ない。但し、当該変更について本契約当事者が署名する時点で、日本国法により政府の承認又は許可が要求される場合、当該変更は、その承認又は許可を条件として有効となるものとする。

第36条 通知
本契約に別段の定めがある場合のほか、本契約に基づき与えられる必要がある又は与える事が認められるすべての通知は、書面で且つ英語によるものとし、事情によりアメリカ合衆国又は日本国の郵便局において、頭書記載の住所に宛てて、郵便料金前払いの書留航空郵便で発信されれば、有効且つ十分とする。本契約のいずれかの当事者は、上記に定める方法で、他の当事者に通知を与える事によって、その郵便宛先を変更する事が出来る。本契約中の規定に従って与えられる通知は、これを郵送に付した日から10日後に与えられたものと見なされるものとする。

第37条 仲裁
本契約に関する又は本契約から生じるすべての紛争は、国際商業会議所の調停及び仲裁規則に従って、同規則により任命される1名以上の仲裁委員による仲裁により、最終的に解決されるものとする。仲裁の場所は、日本国東京とする。

第38条 発効日
本契約は、その事前承認が日本国法に基づき要求される大蔵省又は日本国政府の他の所管省、局又は庁から、本契約の承認について、書面通知を受領した日に発効するものとし、その後は、本契約当事者の相互の合意によって改訂又は変更がない限り、本契約当事者全員がNEWCOの株主である期間、有効に存続するものとする。本契約締結の日から6カ月以内に、本契約当事者が、日本国政府の当該承認を取付ける事が出来ない場合、ABC、DEF及びXYZは、本契約の解除が正当化されるか否かを決定するため、相互間の協議に入るものとする。

第39条 当事者による違反
ABC、DEF又はXYZのいずれかにより、本契約において意図する事業に深刻な支障をきたすほどの本契約上の重大な違反行為があった場合には、他の当事者は、本契約を終了する権利を有するものとする。本契約当事者のいずれかに正当な事由がある場合は、当該当事者は、本契約に定める仲裁によって当該違反行為の存在が最終的に決定された後に、当該正当事由を明確に表示して、書面による終了通知を他の当事者に与える事が出来る。当該終了通知が与えられた場合、本契約は、当該通知の日から6カ月の期間が満了した時に終了するものとする。

第40条 終了に伴う当事者の権利
本契約の終了に伴い、NEWCOは、本契約当事者が書面で別段の合意をしない限り、解散され、清算されるものとし、同社の純清算残金は、株主各人のNEWCOにおける株式持分に応じて、合理的に可能な限り速やかに、株主間で分割し、配分されるものとする。本契約の終了に伴い、但し、正式の解散手続開始前に、NEWCOの資産は、次の通り処分されるものとする。
a)XYZによる本契約の重大な違反が原因で終了が生じる場合、ABC及びDEF又はその指名する者が、NEWCOからその資産の全部を最終事業年度末における当該資産の価格で買取る第1順位の選択権を有するものとする。
b)ABC及び/又はDEFによる本契約の重大な違反が原因で終了となった場合、XYZ又はその指名する者が、NEWCOからその資産の全部を最終事業年度末における当該資産の価格で買取る第1順位の選択権を有するものとする。
c)本契約当事者又はNEWCOが当該資産の価格に合意出来ない場合、本項の目的のための価格決定は、本契約第16条に定める会計士によって行われるものとする。この決定は、最終的であり、全関係当事者を拘束するものとする。

第41条 不可抗力
本契約中の反対の規定にかかわらず、本契約当事者は、ストライキ、暴動、暴風、火災、天変地異、政府の措置又は当事者の合理的な制御を超え、当事者の義務遂行が影響を受けるその他の原因により当該他の当事者が被る若しくは負担する損失、損傷、遅延又は損害賠償、或いはその他の不慮の被害について、他の当事者に対し、責任を負わないものとする。

第42条 破産、清算又は収用
本契約当事者又はNEWCOが、解散又は清算され、支払不能若しくは破産の宣告を受け、或いは資本金若しくは資産の全部又は実質的な部分を政府によって収用される事態が生じた場合、当該宣告を受けなかった又は当該資本金若しくは資産を収用されなかった他の当事者は、本契約を直ちに終了する事が出来る。

第43条 譲渡
本契約に別段の明示の規定がある場合のほか、本契約又は本契約に基づく権利は、本契約のいずれの当事者によっても譲渡又は移転する事が出来ず、或いは他の当事者の事前の書面による承諾なしに、抵当に入れ又は担保に供しないものとする。但し、いずれかの本契約当事者が吸収合併、対等合併若しくは再建により、本契約に基づく権利又は義務を譲渡する場合においては、譲受人及び譲渡人とされる者の受益株主としての資格と経営力が実質的に同一である限り、当該譲渡に対する承諾を不当に留保しない事を条件とする。本条項に基づく譲渡又は移転は、日本国政府による必要な承認又は許可が取得された後にのみ有効となるものとする。

上記の証拠として、本契約当事者は、正当に権限を付与されたその代表者に、頭書記載の日に、各通が正本である本契約書3通に署名調印させた。各当事者はその1通を保有する。
ABC:
ABCの名称( )
署名欄( )
署名者( )
署名者の役職( )
証人:
署名欄( )
証人の氏名( )
DEF:
DEFの名称( )
署名欄( )
署名者( )
署名者の役職( )
証人:
署名欄( )
証人の氏名( )
XYZ:
XYZの名称( )
署名欄( )
署名者( )
署名者の役職( )
証人:
署名欄( )
証人の氏名( )