<英文契約書式集>
日本:合弁事業契約書 (米国人弁護士によるドラフト)
本契約は、( )年( )月( )日、日本国法に基づいて設立され、現存する法人で、その本社を現在日本国( )に有する( )(本契約中にて以下「ABC」と称する)とアメリカ合衆国( )州法に基づいて設立され、現存する法人で、その本社を現在アメリカ合衆国( )に有する( )(本契約中にて以下「XYZ」と称する)との間で締結され、
以下のことを証する。
ABCとXYZとは、本契約中の下記にて定める諸条件に基づいて、就中( )工業で使用される( )用施設の建設及び運用に関する活動を引受ける事を目的とした、各々が株主となる、法人を日本国法に基づいて設立されることを決定し、合意したので、
よってここに、ABCとXYZとは、本契約により以下の通りその合意を定めるものである。
第1条 定義
本契約中にて使用される場合、以下に定める用語の各々は、以下に表示する意味を有するものとする。
a)「新会社」
本契約中にて以下に定める方法で本契約当事者が日本国法に基づいて設立し、日本語で「( )株式会社」及び英語で「( )」又は当事者が相互に合意するその他の商号で知られる、株式制度をとる法人(株式会社)。
b)「行政上の手続き」
本契約に従って講じる事が要求又は許容される行政上の手続き。
c)「発効日」
本契約の相手方当事者に通知を与える本契約当事者のいずれか遅い方が、本契約に従って講じる事を要求される行政上の手続きのすべて及び同条に従って講じる事を許容されるいずれかの行政上の手続きでかかる通知を発信する当事者が望ましいとみなすものが当該通知を発信する当事者の満足のゆく形式と内容で完了した事の通知を発信した日。
d)「株式」
新会社が本契約に従ってなされるそれぞれの出資と引換えに新会社の発起人及び本契約当事者に発行される投票権のある普通株式、並びに本契約又はその他に従って発行される事のある新会社の追加株式。
e)「工程」
本契約に添付の付表( )に示した工程。
f)「関連契約」
本契約第11条及び第12条に従って新会社、ABC及びXYZ間で締結される本契約に関連する契約。
第2条 XYZによる株式取得にかかる行政上の手続き
本契約当事者による本契約の署名後速やかに、XYZは、日本国政府の管轄当局に対して本契約第10条の規定に従ってXYZが取得する新会社の株式のXYZによる取得予定に関して外国為替管理法(1949年法律第228号、改正を経ている)に基づく報告書を提出するものとする。
第3条 その他の行政上の手続き
本契約第2条の規定に従って講ぜられるべき行政上の手続きに加えて、ABC、XYZ又は新会社は、単独で又は共同して、本契約当事者による本契約の署名後速やかに、関連契約若しくは本契約に定めるところに従った、本契約当事者間のその他の行為、取引、取決め若しくは了解に関連又は関係して、本契約又は本契約当事者間のいずれかに管轄権を持ついずれかの政府の適用すべき法律若しくは規則に基づいて必要又は要望される行政上の手続きの管轄当局に対してかかる手続きをするものとする。
第4条 その他の当事者の援助
ABCは、本契約第2条に従って提出すべき報告書の作成、提出及び遂行に当たってXYZをあらゆる合理的な方法で援助する。
第5条 前提条件を条件とした契約の履行
本契約第2条及び第3条に従って履行されるべき行政上の手続きの善良なる管理者の注意を以てする遂行に誠意を以て協力するという本契約当事者の各々が本契約により確認した義務、並びに第4条に従ったABCの義務を除き、本契約は発効日まで完全に未履行で、条件付であるものとする。
第6条 新会社におけるXYZ投資に対する法的障害の存在
新会社におけるXYZの投資又は本契約の意図するその他の行為、取引、取決め若しくは了解の履行に対する法的な障害で、本契約の署名日から5カ月以内に除去されなかったものがある場合、本契約当事者が書面にて相互に合意した場合を除き、XYZは、本契約を終了する権利を有するものとし、これにより終了される場合、以後本契約は、最初から無効であったものとみなされるものとし、本契約当事者各々の本契約に基づく相手方に対するすべての権利、責務及び義務は、本契約第45条ないし第51条及び第56条に別段の定めのある場合を除き、以後存在しなくなるものとする。
第7条 設立及び登録
発効日後直ちに、ABCとXYZとは、株式会社を日本国法に基づいて設立及び登録させるものとする。新会社の登録上の本社は、東京又はABCとXYZとが合意する場所に置かれるものとする。当事者は、新会社の設立及び登録の手続き及び詳細事項に関して互いに緊密に協力及び協議するものとする。
第8条 新会社の定款
本契約第7条に従った新会社の設立及び登録時に、当事者は、新会社に本契約に添付し、「付属書( )」と記した定款の英語版の完全且つ正確な日本語訳版をその定款として採択させるものとする。
第9条 新会社の当初資本金
本契約第7条に従った新会社の設立及び登録時に、新会社は、合計( )円の払込資本金及び( )円の授権資本金を持つものとする。
第10条 ABCとXYZとによる資本金出資
新会社の当初払込資本金の内、ABCとその指名する発起人とは、( )株の新会社による発行と引換えに、( )円を現金で出資するものとする。XYZは、( )株の新会社による発行と引換えに( )円を現金で出資するものとし、当該( )円は、XYZが日本に送金する米ドル又はXYZが日本で開設した非居住者円勘定に預託された円を財源とするものとする。新会社の登録後直ちに、当事者は、発起人が引受けた全株式を当該発起人を指名した当事者に対して譲渡するために必要とされるすべての行為を講じ、並びに新会社及び新会社の発起人をして講ぜしめるものとする。以後本契約当事者の株式所持は、本契約が明示的に許容するところに従ってその比率が変更される場合を除き、次の比率を維持するものとする。すなわちXYZ:50%、ABC:50%。
第11条 XYZ及びABCによる追加資本金出資
XYZとABCとは、本契約に定める日又はその前後に本契約に定める株数にて新会社が発行するのと引換えに、本契約に定める金額を現金で出資するものとする。
日付:( )年( )月( )日
金額:( )円
株数:( )株
第12条 新会社とXYZとの契約
新会社の登録後直ちに、XYZと新会社とは、「付属書( )」として本契約に添付の「ライセンス契約書」及び「付属書( )」として本契約に添付の「管理及び技術サービス契約書」と題する契約を締結するものとする。
第13条 新会社とABCとの契約
新会社の登録後直ちに、ABCと新会社とは、「付属書( )」として本契約に添付の「( )」と題する契約と( )を締結するものとする。
第14条 新会社の株主総会
新会社の各株主は、各場合において、いかなる場合も総会開催日より3週間以上前の適切な時期に株主総会の時間、日付及び場所に関する通知を送達されるものとするが、但し、かかる通知の期間は、全登録株主の全員一致の書面による同意を得たうえで特定の総会についてこれを短縮するか又は省く事が出来るものとする。日本に居住しない株主に送達される新会社の株主総会通知は、書留航空郵便で送付されるものとする。かかるすべての通知には、添付が法律により要求される書類に加えて、各場合における、総会の全議案、並びに各場合において、総会で採択を予定される決議の原文が添付されるものとする。XYZ宛の株主総会のすべての通知及び議案、並びに株主の決議予定原文には、それらの正確且つ完全な英訳文が添付されるものとする。かかるすべての通知、議案、原文及び訳文の写しは、XYZが新会社に随時指定する日本におけるXYZの代理人に送付されるものとする。
第15条 株主総会の定足数、株主決議
法律の強行規定が別段の要求をする場合又は新会社の定款が別段の定めをする場合を除き、新会社の株主総会の定足数は、投票権のある新会社の発行済社外株式総数の少なくとも( )%を所持する株主が、本人として又は代理人を通じて出席する事であるものとし、新会社の株主総会の決議は、投票権のある発行済社外株式総数の( )%以上の賛成投票によってのみ採択されるものとするが、但し、新会社の定款の変更に関する決議は、投票権のある発行済社外株式総数の100%の賛成投票によってのみ採択されるものとする。
第16条 新会社の取締役会
法律の強行規定が別段の要求をする場合又は新会社の定款が別段の定めをする場合を除き、新会社の経営、方向付け及び管理に関する責任は、新会社の取締役会に帰属するものとする。新会社の定款は、新会社の取締役( )名の選任を定めるものとする。
第17条 取締役の選任
新会社の取締役は、株主総会で選任されるものとする。新会社の取締役の内( )名は、XYZが推薦する個人であるものとし、新会社の取締役の内( )名は、ABCが推薦する個人であるものとする事が本契約当事者により了解、合意される。本契約当事者の各々は、本契約により上記に従って推薦された取締役が選任されるように新会社の自己の株式を投票する事を約束し、合意する。取締役がその任期の終了する前に死亡、無能力、辞任又はその他の理由により解任された場合、本契約の各当事者は、死亡、無能力、辞任又は解任が当該欠員を生ぜしめた取締役を推薦した本契約当事者が推薦する取締役が前記取締役の代替として指名されるように自らの株式を投票する事に合意する。新会社の持分が本条に定めるところに従っていずれかの当事者が推薦する権利を与えられている取締役の数と本契約第10条によって意図される当該当事者の持株比率との間の関係を重大に変更するように改められた場合、当事者は、各々が推薦する権利を与えられる取締役の数の変更又は本契約第16条に定める取締役総数の変更、或いはその両者の可能性について、変更された持分及び当事者各々の立場と利害、並びにその他の関連問題に照らして、協議するものとする。
第18条 新会社の取締役会会議
新会社の取締役及び法定監査役の各々は、各場合において、いかなる場合も会議の開催日の21日以上前までの適切な時期に新会社の取締役会会議の時間、日付及び場所に関する書面通知を送達されるものとするが、但し、かかる通知の期間は、職務にある全取締役及び監査役の全員一致の書面による同意を得たうえで、特定の会議についてこれを短縮するか又は省略する事が出来るものとする。日本に居住しない取締役は監査役に送達される会議の通知は、書留航空郵便で送付されるものとする。かかるすべての通知には、各場合における、会議の全議案、並びに各場合において、当該会議で採択される事を予定するすべての決議の原文が添付されるものとする。XYZが推薦した取締役宛の、新会社の取締役会会議の全通知及び議案、並びに取締役決議予定の原文には、それらの正確且つ完全なる英訳文が添付されるものとする。当事者は、新会社の定款に盛込まれるいかなる規定にもかかわらず、XYZが推薦する新会社の取締役のみが新会社の取締役会会議の議長として行為出来る事に合意する。
第19条 取締役会決議
法律の強行規定が別段の要求をする場合又は新会社の定款が別段の定めをする場合を除き、取締役会決議は、本契約第17条に従って職務に選任される新会社の取締役の( )名以上の賛成投票によって採択されるものとする。本契約当事者は、本契約第21条及び第28条に従って当事者が推薦又は提供した新会社の役員及び補雇用者をして新会社の定款に従って又は法律の要求するところに従って承認を要する事項を承認のために取締役会に付託せしめるものとする。
第20条 代表取締役
新会社は、新会社の取締役会がそのメンバーの中から選任する2名の代表取締役を置くものとする。代表取締役は、XYZ及びABCの各々が1名ずつを推薦するものとする。本契約当事者の各々は、自己が推薦した新会社の取締役をして本条の前記規定に基づいて資格を有する個人が指名されるように同取締役の投票を行使するようにせしめる事を約束し、合意する。代表取締役が同人の任期の終了する前に死亡、無能力、辞任又はその他の理由により解任された場合、本契約当事者の各々は、新会社の取締役をしてその者を元来推薦した当事者の被推薦者が前記の者の代替として指名されるように投票を行使せしめるものとする。
第21条 役員
1.新会社は、以下に掲げる役員を置くものとする。
a)社長、同人は、本契約第20条に従ってXYZが推薦した取締役の1名で、ABCの受容可能な者であるものとする。
b)副社長、同人は、本契約第20条に従ってABCが推薦した取締役の1名で、XYZの受容可能な者であるものとする。
2.本契約当事者の各々は、新会社の取締役をして本条の上記規定に基づいて資格を有する個人が新会社の役員として指名されるように投票を行使せしめるものする。役員がその任期の終了する前に死亡、無能力、辞任又はその他の理由で解任された場合、本契約当事者の各々は、本条の上記規定に基づいて資格を有する被推薦人が前記役員の代替として指名されるように投票を行使せしめるものとする。
第22条 監査役
新会社は、法定監査役を2名置くものとし、内1名は、XYZがこれを推薦し、他の1名は、ABCがこれを推薦するものとする。当事者は、当該被推薦者が指名されるようにそれぞれの株式を投票する事に合意する。本契約当事者は、監査役がその任期の終了する前に死亡、無能力、辞任又はその他により解任された場合、死亡、無能力、辞任又は解任が当該欠員を生ぜしめた監査役を推薦した当事者の被推薦人が前記監査役の代替として指名されるようにその投票を行使する事に合意する。
第23条 取締役、役員及び法定監査役の報酬
新会社の取締役、役員及び法定監査役は、新会社に代わって履行される仕事に対して新会社から何らの報酬なくして当該職務に奉ずるものとするが、但し、かかる取決めが日本国法の関連規定に基づいて新会社又は本契約当事者にとって不利でない場合に限られる。
第24条 会計期間及び会計帳簿
1.新会社の会計期間は、各年の( )月( )日に開始し、翌年の( )月( )日に終了するものとするが、但し、新会社の最初の会計期間は、本契約第7条に従って新会社が設立された日に開始し、直後の( )月( )日に終了するものとする。
2.新会社は、本契約第25条に従って指定される会計事務所所定の国際的会計原則、基準及び手続きに厳格に従い且つ日本国法の強行要件を遵守して真実且つ正確に会計帳簿、並びに財務及び関連記録類を作成するものとする。
第25条 独立公認会計士
新会社の各会計期間の末日を以て、新会社の会計帳簿及び記録類は、新会社の費用で、国際的な評価があり、本契約第24条の要求する帳簿を監査する資格があり且つ本契約当事者が相互に受容れる事の出来る独立公認会計士事務所によって監査されるものとする。かかる独立公認会計士事務所は、本契約当事者の各々の財務及び納税報告書に関連したそれぞれによる使用に適する証明済財務報告書を作成し、( )及び( )に提出するものとする。本契約当事者は、本契約によりかかる独立公認会計士として( )事務所を指定し、指名する。当該指定及び指名は、本契約当事者がその旨を相互に合意したうえで新会社の取締役会決議により終了されるまで、効力を存続するものとする。
第26条 新会社の記録類の報告及び検査
各暦月の末日後速やかに、新会社は、当該各暦月に関する新会社の貸借対照表及び損益計算書を日本語及び英語で本契約当事者の各々に提出するものとする。更に、新会社は、その主たる営業所において本契約当事者の各々又は当該当事者の権限ある代理人に対して、その会計帳簿及び記録類を、本契約当事者がその旨要求した場合、当該当事者の費用で、利用させるものとする。
第27条 予算の作成
新会社は、新会社の各会計年度の末日より少なくとも2カ月前までに新会社の各年度の営業及び資本支出予算を作成し、新会社の取締役会は、これを採択し、その修正及びそれからの逸脱を承認するものとする。
第28条 新会社の従業員
新会社の営業の当初の段階の間、当事者は、合意する諸条件でそれぞれの雇用する適切な数の資格のある人員をかかる当初の間職務を奉ずるために、新会社の被雇用者として新会社に利用させる事に合意するが、但し、かかる方法における被雇用者の提供が関連の日本国法に基づいて新会社又は本契約当事者にとって不都合でない場合に限る。但し、営業の次の段階の間、新会社が、ほぼ間違いなく追加の従業員を随時必要とする事が了解され、当事者は、新会社の取締役会がフルタイム又はパートタイムベースでの雇用を適切とみなす数の資格のある追加的人員を新会社の被雇用者として提供又は募集及び採用する。当事者は、かかる資格のある従業員の採用に当たって相互に緊密に協議し、協力するものとする。かかる従業員の雇用条件は、その報酬も含めて、新会社の取締役会が採択する就業規則において設定されるものとする。
第29条 工場の建設
当事者は、新会社をして、( )カンパニーとの間でプロセス施設の不可欠の一部となる工場、機械及び設備についてエンジニアリング・デザイン、並びに全体的建設管理業務に関する契約を締結せしめるものとする。新会社がABCに日本国内で建物又は付帯する工場用機械及び設備を建設させる事を決定した場合には、それに対してABCが受領できる報酬は、( )カンパニーが予めその建設費用の合理的見積りとして証明した額以上でないものとし、ABCは、かかる金額を超えた建設原価又は費用を負担するものとし、加えてABCは、その合理的な完了日として( )カンパニーが予定した日を超えてABCが完了すべき工事の完了に関する遅滞の結果として被った損失、原価及び費用について新会社を補償するものとする。
第30条 土地及び建物
ABCは、新会社の目的に十分且つ適切なその東京本社におけるスペース及び( )における土地をかかるスペース及び土地についてその時々において一般的である公正市場賃料に従って合意する賃料で新会社に利用させるものとする。
第31条 運転資本の提供方法
本契約に別途の規定がある場合を除いて、新会社は、払込資本金以外の追加資金需要については、自らの責任により手当する事を原則とする。新会社が、資金手当をなし得ない場合には、本契約当事者は、新会社株式の保有比率に応じて、協力して不足資金の手当を行うものとする。
第32条 当事者保証
第31条の規定にもかかわらず、ABCは、新会社とABCが別途書面にて合意する条件に従い、金額( )円の貸付けを新会社に行うよう努力するものとする。本項の規定に従いABCが新会社に対して貸付けを行う場合には、XYZは、新会社とABCとの間に締結された貸付契約に基づき新会社がABCに返済を行う事に関し、新会社に連帯して責任を負う事を保証する。但し、XYZの当該保証は、新会社がABCに返済し得なかった額の60%を限度とする。
第33条 先取特権
新会社の株主である、本契約当事者の各々は、新会社が本契約に従って設立及び登録された以後発行する追加株式を買取る先取特権を有するものとする。かかる先取特権は、当該追加株式の発行時点での発行済社外株式の各株主の持株比率に等しい割合であるものとする。XYZがその時有効な日本国法及び規則によって行政上の手続きを講じる事を要求されるために、同人の先取特権の行使及び上記の割当分の追加株式の引受が、XYZの満足のゆく形式と内容で実施出来ない事がXYZのかかる先取特権の放棄又は引受をしない事のXYZの選択と考えられたり又はみなされたりしないものとし、追加株式のいかなる部分の他の当事者による引受権も新会社の追加株式のXYZの引受けに対するXYZの手続きの完了及び法律上の障害の不存在を条件とする事が明白に了解され、合意されるものとする。
第34条 譲渡に関する一般的制限等
本契約に別段の明示的定めのある場合を除き、本契約当事者は、その所持する新会社の株式のいずれに対する権原又は権利をも、売却、譲渡、質入れ又はその他の方法で移転したりしない事、或いは、その他の方法で負担を付けたりしない事、或いは上記のいずれかに通じる又は上記のいずれかを生ぜしめる結果となるいかなる行為をもなさない事を相互に約束し、合意する。
第35条 定款中の規定
本契約第34条に定める約束の実施に当たって、本契約当事者は、新会社の定款が以下に掲げる規定の完全且つ正確な日本語訳を常に盛込む事に合意する。「会社の株式のいかなる譲渡も商法に従った会社の取締役会の承認を必要とするものとする。」
第36条 株券上の説明文
第34条及び第35条に具現化された規制の実施を確保するために、新会社が発行するすべての株券は、以下に掲げる文に相当する日本語及び英語の両方が記載されるものとする。「本株券によって表象される株式の譲渡は、日本国の商法に従った会社の取締役会による承認を必要とするものとする。」
第37条 株式の売却
本契約第38条の規定を条件として、本契約当事者は、自己がその時所有する全株式(全部以外であってはならない)を1名の、善意の第三者の購入者に対して現金で売却する事が出来るものとする。但し、当該購入者が以下に掲げる要件を満足する場合に限られる。
a)売却と同時に、本契約及び売却予定者と新会社又は新会社の他の株主との間のその他の合意の諸条件に完全に拘束される事を書面にて合意する事。
b)かかる売却の時点で、方法のいかんにかかわらず、プロセスの製造、組立て又は領布に関する技術の販促、使用又は開発に携っていない事。但し、XYZがかかる売却について書面で承認を与える場合を除く。並びに
c)かかる技術に関する権利又は利権をいかなる者(新会社又はXYZ以外の)に対しても開示したり又は付与したりする義務を負わない事。
第38条 第一拒否権
第三者の購入予定者への売却予定の実行前に、第37条に定めるところに従って、
a)かかる売却の実行を予定する本契約当事者(「申込書」)は、その意志、第三者の購入予定者が誰であるか及び売却予定の諸条件を書面にて相手方本契約当事者(「被申込者」)に通知し、当該第三者の購入者に対して又は同人により申込まれたものと同一の諸条件で懸案の株式の売却を被申込者又はその被指定者に対して書面にて申込むものとする。並びに
b)かかる通知及び申込みの受領後120日以内に(或いはXYZ又はその被指定者の場合、行政上の手続きを完了するために必要とされるより長い期間で、完了するために必要とみなされる期間)、被申込者又はその被指定者は、申込者が売却を申込んだ数の株式を購入する事が出来る。
本条に従ってなされた申込みの承諾は、被申込者又はその被指定者が申込みの承諾通知を送達する事により有効となるものとする。被申込者又はその被指定者が本条に定める手続きに従って購入しなかったいかなる株式もそれにより第37条に定めるところに従って、被申込者に申込まれたものと、同一の諸条件で申込者が第三者の購入予定者に売却する事が出来るものとするが、但し、株式の売却は、被申込者又はその被指名者がかかる株式の購入を拒否するか又はなさなかったか、いずれか早い方の日から90日以内になされるものとする。
第39条 必要な行政上の手続きを完了しない事の効果
1.XYZ又はその被指定者が株式の取得又はそれに関係する行為若しくは取引に関する行政上の手続きを完了する事を怠る事及びXYZによる株式の取得に対して法律上の障害が存続する事が懸案の株式を第三者に申込む権利をABCに与えるものとみなされたり、或いはABCにかかる株式に関する権原若しくは権利を売却、譲渡、質入れ又はその他の方法で移転したり、或いはかかる株式に負担を付けたりする事を許可するものとみなされたりする事はないものとする。
2.更に、かかる行政上の認可、承認、ライセンス又はその他の手続きに必要な手続きがかかる手続きの開始日から5カ月以内に完了せず、懸案の株式を取得するに当たってXYZに対する法律上の障害が残っている場合で、申込者が最初に申込みがなされ、承諾された新会社の株式に関する処分を引き続き希望する場合、本契約当事者が別段の合意をしない限り、すべての適切な手続きが、すべての当該株式の新会社による償却を導くように速やかに開始されるものとし、この中には、当該株式を表象する株券の交付及び消却、並びに新会社による払込資本金の結果的な縮減が含まれるがそれに限定されない。本条に従って償却される新会社の株式の買戻価格は、当該株式について被申込者に申込まれた価格であるものとする。
第40条 取締役会の承認
本契約当事者は、そのそれぞれの新会社の取締役会に対する被推薦者をして新会社の株式の譲渡に関する本契約の規定を実行するように 、取締役として自己の投票を行使せしめる事に合意する。
第41条 不争義務
ABCは、直接的にであるか又は他の者若しくは企業を通じて間接的にであるかにかかかわらず、XYZによりライセンス又は開示された工業所有権、その他の技術情報若しくは商標の価値又は有効性、或いはそれらに関するXYZの所有権及び権利を損う恐れがあるか又は損う傾向があるいかなる事項も争ったり、或いはかかる事項を争い又はなすに当たって他の者を援助したりしないものとする。
第42条 新会社の事業の確認
1.本契約当事者は、新会社が就中、プロセスの開発、製造及び販売に関する活動に従事する事になる事を意図している。このため、ABCは、直接的にであるか又は他の者若しくは企業(新会社を除く)を通じて間接的にであるかを問わず、以下に掲げる事項に従事したり、或いは自己が(直接若しくは間接に)支配する他の者又は企業が従事する事を許可しないものとする。
すなわち、a)( )、b)( )、c)( )。
2.XYZは、直接的であるか又は他の者若しくは企業を通じて間接的にであるかにかかわらず、以下に掲げる事項に従事しないものとする。
すなわち、a)( )、b)( )、c)( )。
第43条 支払いの方法及び場所
本契約によって理解され若しくは意図される行為又は取引の結果として、或いはそれらに関連する、配当、ロイヤルティ、立替費用及び送還資本金を含むがそれに限定されない、XYZに対するあらゆる支払いは、米ドル建てで銀行又はXYZがその都度書面にて指定するその他の米国内の場所でなされるものとする。
第44条 源泉徴収税
日本国の税法に基づいて新会社がXYZに支払われる支払金の中からXYZの勘定で源泉徴収する事を求められるいかなる金額も、アメリカ合衆国と日本国との間の所得税に関する二重課税防止条約及び会計回避防止条約の規定を条件として(同条約が随時変更される場合にはそれを条件として)、源泉徴収されるものとし、適切な税務当局に対して新会社がこれを速やかに支払うものとする。本契約当事者は、新会社をして日本国の税務当局が発行した公式租税領収書又はその他の適切な証拠でXYZが源泉徴収された金額に関して米国所得税に対する債権の請求を維持できるようにするために十分なものをXYZに提供せしめるものとする。
第45条 機密及び秘密保持義務
本契約当事者は、本契約が明示的に許容する場合を除き、相手方本契約当事者又は新会社から取得したいかなる技術情報、データ又はノウハウも厳格に機密及び秘密を保持するものとし、いかなる第三者にも開示しないものとする。このため、上記の一般原則を制限する事なくして、本契約当事者の各々は、相手方本契約当事者又は新会社から取得した、すべてのスケッチ、図面、デザイン、プラン、写真、仕様、チャート、指図、フローシート、報告書及び注意書、並びにそのすべてのコピー、複製、リプリント及び翻訳を含むがそれに限定されない技術情報、データ若しくはノウハウに関する又はそれらを記載したすべての資料に、その機密性及び秘密性を表示するために簡明なマークを施す事に合意する。
第46条 使用制限
本契約当事者は、本契約に明示的に定める方法における場合を除き、目的のいかんにかかわらず、相手方本契約当事者又は新会社から取得した技術情報、データ又はノウハウを使用しない事に合意する。
第47条 秘密保持契約の署名
本契約の各当事者は、相手方本契約当事者又は新会社から取得した技術情報、データ及びノウハウにアクセスするそれぞれの被雇用者の各々がかかるアクセスをする前に本契約第45条及び第46条の目的を実施する同人の雇用者との間で適切な形式の秘密保持契約に署名している事に合意する。
第48条 機密保持約束の執行義務
本契約の各当事者は、自己の費用で、第45条及び第46条の規定及び第47条に従って締結された契約書を遵守させるために、裁判手続きを含む、合理的なすべての措置を講じる事に合意する。
第49条 事前開示
本契約第45条ないし第51条の規定のすべては、本契約の発効日の前後を問わず、XYZがABCに開示したすべての技術情報、データ及びノウハウに適用されるものとする。
第50条 義務の制限及び存続
1.本契約第45条ないし第51条に従って本契約当事者の各々が引受ける約束は、相手方本契約当事者又は新会社から取得した技術情報、データ又はノウハウで、公開されているか若しくは公開となったもの又は受領時にかかる情報の受領当事者の占有にかかっていたもの又は第三者から受領し、事情に応じて、本契約当事者又は新会社に対して当該第三者が負っている機密保持約束に違反して直接又は間接に受領されたものでないものには適用されないものとする。但し、かかる除外事項は、除外事項の利益を請求する本契約当事者が懸案の技術情報、データ又はノウハウを与えた当事者の満足のゆくように又は新会社から受領された場合には新会社の満足のゆくように以下に掲げる事項を立証しない限り適用されないものとする。(a)懸案の技術情報、データ又はノウハウが請求された除外範囲にあるという事実、並びに(b)懸案の技術情報、データ又はノウハウのかかる除外がその他の技術情報、データ又はノウハウで不可分に関連しているがそれ自身は除外範囲の一つではないものをも除外する結果とならない事。
2,本契約第45条ないし第51条に基づく本契約当事者の義務は、本契約の満了又はその他の終了にかかわらず存続し、効力を継続するものとする。
第51条 新会社を拘束する機密保持約束
新会社の株主である、本契約当事者は、新会社をして、新会社があたかも本契約当事者であるかのような同じ範囲で本契約第45条ないし第51条の規定によって拘束せしめ、同規定を遵守せしめるものとし、新会社は、当該規定に基づいて本契約当事者が持つものと同一の権利を持つものとする。
第52条 期間
本契約の署名にかかわらず、本契約は、本契約第5条に定める場合を除き、発効日を以てのみ有効となるものとし、本契約第37条に従ってオプションが完了するまでか又は当事者のいずれかが新会社の発行済株式のすべての受益的な単独所有者になるまでか又は新会社が解散若しくはその他の方法で別個の法主体としての存在を中止するまで、以後不定期間有効に存続するものとするが、但し、本契約が本契約第53条の規定に従って早期に終了される場合はこの限りではない。
第53条 当事者又は新会社の破産等
1.いずれの本契約当事者も、相手方本契約当事者が以下に掲げる場合には、相手方本契約当事者に対して書面にて通知する事により本契約を終了する事が出来るものとする。
a)任意又は強制にかかわらず、当該当事者の支払不能若しくは破産を主張するか又はそれらに関する手続きを開始するか、或いはかかる手続きの当事者となった場合、或いは自己の債権者の利益のためにする譲渡又はその他の整理をした場合。
b)いずれかの政府によって資本金若しくは資産の全部又は重大な部分が徴用された場合。
c)解散又は清算される場合。但し、当該当事者が当事者となる吸収合併、合同又は類似の会社更正の場合を除くが、かかる除外事項は、当該会社更正が本契約第38条が適用されない当事者に関係するものである場合には適用されないものとする。
2.本契約当事者のいずれかが上記本条1項に定める事態のいずれかに関係した場合、当該当事者は、かかる事態が発生した旨を相手方本契約当事者に直ちに通知する事を義務付けられるものとする。本契約のいずれの当事者も、新会社が上記本条1項に定める事態のいずれかに関係した場合、相手方本契約当事者に対する書面通知により本契約を終了する事が出来るものとする。
第54条 本契約当事者による違反
本契約当事者が本契約に重大な違反を犯した場合、違反を犯していない本契約当事者でかかる違反により悪影響を受ける者は、違反を犯していないかかる当事者が当該違反に対する苦情を述べた書面通知を送達した後60日以内に、上記違反が改善されない場合、違反を犯した本契約当事者に書面にて通知する事により本契約を終了する権利を与えられるものとする。
第55条 行政上の変更又は修正
本契約期間中のいずれかの時点で、いずれかの政府若しくはその機関が本契約の諸条件若しくは本契約に基づく当事者の履行の変更又は修正を、本契約のいずれかの当事者に重大且つ悪影響を及ぼす方法で、直接又は間接に要求してきた場合、或いは、いずれかの当事者がいずれかの政府の行為の結果として本契約によって意図された支払いのいずれかを受領できなくなった場合には、かかる当事者は、その独自の裁量で、相手方本契約当事者に対してその旨を書面にて通知する事により本契約を直ちにそのまま終了する事ができるものとする。本契約当事者は、かかる終了の場合、本条に従って本契約を終了する事を選択した当事者が本契約に定められた本契約の終了権を行使する事から生じる本契約の履行に関する債務不履行又は違反の主張について相手方本契約当事者又は新会社に対して一切の責任を負わない事を明示的に了解し、合意する。
第56条 権利、責務及び義務の存続
理由のいかんにかかわらず本契約の終了は、終了の時点ですでに相手方本契約当事者又は当事者等に発生しているか、或いはかかる終了前の作為又は不作為について生じる事のある責任から本契約のいずれの当事者も免除しないものとし、或いは本契約のかかる終了が本契約中の別な箇所に明示的に定める本契約の終了後も存続する本契約当事者のいずれかの権利、責務又は義務の存続に一切影響を及ぼさないものとする。
第57条 適用法
本契約の有効性、解釈及び履行は、日本国法によって支配され、同法に従って解釈されるものとする。
第58条 支配言語
本契約は、英語及び日本語で作成される。英語が本契約の解釈又は本契約当事者の意思の決定及びその他のすべての点について支配する者とする。
第59条 表題の効力
本契約の条項の表題は、本契約第1条のものを除き、参考にのみ資するものであり、本契約の一部とはならず、本契約の解釈に一切影響を及ぼさないものとする。
第60条 契約の修正等
本契約は、本契約の主題に関する当事者の完全なる合意を具現化するものであり、口頭又はその他を問わず、本契約に関するあらゆる事前の了解又は合意で、当事者間に残っている事のあるものに優先し、それらを解除するものである。本契約当事者のいずれかによって提供された説明又は情報は、本契約の意義又は解釈を一切変更するものではないものとし、本契約の変更若しくはその他の修正又は本契約への追加は、かかる説明、情報、変更、その他の修正又は追加が本契約に明示的に言及して成文化され、本契約当事者の各々の正当に授権された当事者が署名した場合を除き、有効となったり、或いは本契約当事者のいずれかを拘束したりしないものとする。
第61条 不放棄
明示又は黙示にかかわらず、本契約当事者のいずれかによる本契約に基づくいずれかの権利の放棄、或いは本契約の一方当事者若しくは相手方当事者による本契約の不履行又は本契約の違反の黙認が、性質の類似若しくは非類似にかかわらず、本契約に基づくその他の権利の放棄又は当該相手方本契約当事者若しくは当事者等による本契約のその他の債務不履行又はその他の本契約の違反の黙認と解釈されたり、或いはみなされたりしないものとする。
第62条 譲渡
本契約、並びに本契約に基づくすべての権利及び義務は、本契約当事者について一身専属的なものであり、相手方本契約当事者によるその旨の事前の書面による同意なくして本契約当事者のいずれも、これを第三者に譲渡しないものとする。但し、本契約当事者のいずれも、相手方本契約当事者のかかる事前の同意なくして、本契約第33条ないし第40条に従って自己の株式のすべてを譲渡する事に関連して、本契約に定める譲渡当事者の義務及び責務のすべてを譲受人が書面にて引受ける事を条件として、本契約を譲渡する事が出来るものとする。
第63条 米国の輸出管理
本契約中の別な箇所のいかなる反対規定にもかかわらず、XYZは、XYZが米国政府の関連法及び規則に基づいていずれかの技術の輸出を禁止又は制限される場合、XYZが上記の法律若しくは規則に基づいて禁じられた行為又は取引を許可する米国政府の管轄当局から承認又はライセンスを受領した場合で、かかる承認又はライセンスの諸条件により許容された範囲においてのみ行う場合を除き、当該技術を新会社に提供する事又は利用させる事を一切義務付けられないものとする。
第64条 競争業者に関する開示等
本契約の各当事者は、新会社の将来及び現在のライセンシー、代理店、下請業者及び競争業者に関して随時入手する事のある、それらが誰であるかという事、技術的能力、資金上の責任、並びにプロセスに関する技術のライセンス及びプロセスの製造と組立てに関するプラン、提案及び交渉を含むがそれに限定されない、いかなる情報も新会社及び相手方本契約当事者に至急且つ完全に開示するものとする。
第65条 本契約の実行
当事者は、新会社、並びにその取締役、コンサルタント、代理人、被雇用者及び下請業者に本契約の諸条件を遵守させる事に合意する。当事者は、また新会社の株主としてそれぞれの投票権を行使し、新会社の取締役会に対するそれぞれの被推薦人をして本契約に定める当事者の約束を実行せしめる事を含むがそれに限定されない、かかる約束の実行に必要又は要望されるあらゆる行為及び事項をなし、或いはなさしめるものとする。
第66条 不可抗力
本契約中のいかなる反対規定にもかかわらず、本契約に従って本契約当事者のいずれかに対して支払いをなす新会社の義務については除き、本契約当事者は、ストライキ、内乱、嵐、火災、爆発、天変地異、戦争、政府の行為又は当該本契約当事者の合理的支配を超える事由のために当該相手方当事者が被り又は同人に生じた損失、被害、遅滞、損害又はその他の不可避的事故災害については相手方本契約当事者に対して責任を負わないものとし、或いはかかる事由の一以上に帰因する本契約当事者による本契約に基づく義務のいずれかの履行に関する懈怠又は遅滞も、事情に応じて第52条ないし第56条又はその他の適用上、本契約の違反とはみなされないものとする。
第67条 通知
1.本契約に別段の定めがある場合を除き、本契約に基づいて送達される事が要求又は許容されるすべての通知は、書面でなされるものとし、以下に掲げる住所宛に、同国内の当事者に対する場合は書留郵便又は、国を異にする当事者に対する場合は書留航空郵便にていずれも郵便料金前払いで、アメリカ合衆国又は日本国のいずれかの郵便局に投函された場合、有効且つ十分であるものとする。
XYZ宛:( )
ABC宛:( )
2.本契約当事者のいずれも上記に定める方法で相手方本契約当事者に通知する事によりその住所を変更する事が出来る。本契約に定めるところに従って送達された通知は、上記に従って発信された時に送達されたものとみなされるものとする。
第68条 仲裁
本契約若しくはその違反に関して又はそれらから生じるあらゆる紛争及び意見の相異は、XYZが申立当事者である場合には、日本国東京において、またABCが申立当事者である場合には米国( )において、1952年の日米仲裁協定に従って一方当事者が本契約の相手方当事者の仲裁申立ての通知を送達した時に有効な当該協定に定める規則に基づいて開催される仲裁によって最終的に解決するものとする。単独仲裁人又は3名の仲裁人団の場合にはその過半数が下した判断は、最終的なものであり、当事者を拘束し、管轄権を有するいかなる裁判所によっても強制執行可能であるものとする。
紛争は、当事者の相互の合意により選任される1名の仲裁人によって仲裁されるものとする。但し、当事者が上記に従って一方当事者が本契約の相手方当事者に対して通知を送達した後30日以内に単独仲裁人を合意出来ない場合には、前記通知を送達した当事者が1名の仲裁人を指名し、紛争の相手方当事者が第二仲裁人を選任するものとし、こうして選ばれた2名が仲裁人団の議長として行為する第三仲裁人を選任するものとする。但し、2名の仲裁人が上記に定めるところに従って指名され、こうして指名された仲裁人が第二仲裁人の指名後30日以内に第三仲裁人について合意出来ない場合には、第三仲裁人は( )がこれを選任するものとする。
上記の証拠として、本契約当事者は、冒頭記載の日付を以てそれぞれの正当に授権された代表者をして本契約に署名せしめた。
XYZ:
会社名;( )
署名欄;( )
署名者;( )
ABC:
会社名;( )
署名欄;( )
署名者;( )