5a006j ライセンス契約書(ノウハウ・ペイドアップ)1

<英文契約書式集>

ノウハウ・ペイドアップ・ライセンス契約書

本契約は、( )年( )月( )日、( )法に基づいて設立され現存する法人で、その主たる営業所を( )に有する( )(本契約中にて以下「会社」と称する)と、( )法に基づいて設立され現存する法人で、その主たる営業所を( )に有する( )(本契約中にて以下「ライセンシー」と称する)との間で締結され、
以下のことを証する。
会社は、長年にわたって本契約第1条に定める契約品を製造しており、契約品の製造に関して、その設計に具現され且つ会社が利用している、かなりの量のノウハウを蓄積しており、
会社は、前記ノウハウに基づき契約品を製造、使用及び/又は販売する権利、並びに実施権をライセンシーに付与する権利を有しており、
本契約中に定める諸条件に基づき契約品に関する技術情報、並びに契約品を製造、使用及び/又は販売する実施権をライセンシーは、取得を希望し、会社は、提供及び付与する意思を有するので
よってここに、両当事者は、次のように合意する。

第1条 定義
1.「契約品」とは、会社により申込まれる製品の中からライセンシーが選択した後に、会社が部分的又は全面的に製造の実施権をライセンシーに付与することに同意する( )を意味するものとする。契約品の各型式は、本契約期間中随時本契約当事者間で書面により別個に合意されるものとし、契約品が記載される一覧書は、両当事者がそれらについて書面で合意するときに付属書として本契約に添付され、本契約の一部となるものとする。
2.「契約地域」とは、( )を意味するものとし、本契約において定義されるその他の国々での権利は、相互の同意で随時ライセンシーに対し会社により付与されることが了解され、合意される。
3.「販売価格」とは、通常のビジネスの過程でライセンシーの卸売販売業者に普通に仕切られる、ライセンシーの内国消費税を除いた現場渡販売価格から、契約品の組立て及び製造のために、ライセンシーへ会社により供給される部品の輸入において発生する部品代、船積費用、海上運賃、保険、陸揚費用、輸入関税、間接税及びその他の通常通関手数料等のすべての経費、並びに費用を控除したものであるものとする。
4.「ノウハウ」とは、工程に関する、関連する、関係する又は工程の使用についての技術情報、ノウハウ、製造技術、エンジニアリングデータ、材料の仕様及びその他の情報を意味するものとし、会社により製造される相応製品の水準及び品質と同等の水準及び品質でライセンシーが契約品を製造することに関して十分且つ効果的にライセンシーが工程を実施することを可能にするために必要なものとする。

第2条 実施権の付与
1.会社は、本契約により契約地域において、契約品を製造、使用及び/又は販売する非独占的権利、権限及び実施権をライセンシーに付与する。
2.本契約期間中、会社は、会社により随時提供される工程及び規格に従いライセンシーにより製造される契約品に関連して、会社が書面で許諾した会社の商標に限り契約地域内で使用する非独占的使用権をライセンシーに付与することに同意する。

第3条 契約品の選択
1.会社が申込む製品の中から、ライセンシーが契約品を選択するため、会社は、本契約期間中少なくとも年に1度、当該製品を書面でリストアップし、各製品についての規格の概要説明書と推薦文を付して当該書面をライセンシーに送付するものとする。
2.前記書面の受領後( )カ月以内に、ライセンシーは、一定の製品を評価、選択し、ライセンシーが選択した製品を記した書面通知を会社に与えるものとする。ライセンシーにより選択された製品は、会社がライセンシーから通知を受領した日以後、本契約に基づき実施許諾された契約品となるものとする。

第4条 設計及び技術情報
会社は、本契約期間中継続して、契約品のすべての型式及び契約品に組込まれる構成部品であって、ライセンシーが商業ベースでの製造を希望し、それができるものに関して既に提供されていない範囲でノウハウを次の形で( )のライセンシーに提供するものとする。
a)契約品の利用できる青写真、組立て及び詳細設計図、並びに図面、
b)会社により使用されている機械類及び工具の利用できる青写真、並びに組立て及び詳細図面、
c)契約品の製造に関して利用できるオペレーション分析及び利用できるその他の情報、並びに、
d)製造工程の説明書。
当該青写真、設計図、図面、分析及び説明は、( )でライセンシーに提供されるか又は郵便で若しくは会社により適切とみなされる他の方法で提供されるものとする。

第5条 技術指導
会社は、ライセンシーの要求と会社の同意により、以下の諸条件に従って会社の技術者(本契約中にて以下「技術者」と称する)をライセンシーの工場に派遣することにより、技術指導をライセンシーに与えることに同意する。

a)1回の技術者の数は( )を超えないものとする。
b)本契約発効後の総派遣日数は、どの契約品の型式についても延べ( )日を超えないものとする。但し、本契約の延長が必要となる場合は、いかなる事項も、会社とライセンシーの両者間の協議によって決定されるものとする。
c)本条の前記b)項に規定された期間は、技術者が( )を離れる日から技術者が( )に戻る日までの期間を意味するものとする。
d)本契約に基づき技術者の派遣から生じる費用に関し、ライセンシーは、以下のものを負担とする。
i)( )から( )までの往復の航空運賃。
ii)日当として1人につき( )。
iii)技術者が契約地域内で受けることができるすべての内科及び外科治療の費用。
上述のすべての費用はiii)を除いて、ライセンシーによって前払いされるものとする。
e)技術者の活動を確保するため、ライセンシーは、以下の待遇を技術者に保証するものとする。
i)ライセンシーは、ライセンシーに技術指導及び助言を与えることにより技術者を援助するためライセンシー自身の取締役と同等の待遇を与えることを保証する。
ii)技術者の週あたり労働日数は、( )とし、1日あたりの労働時間は、原則として( )を超えないものとする。技術者は、各労働日の労働時間中に少なくとも( )時間の休憩を与えられるものとする。
iii)ライセンシーは、技術者の福利厚生、生命、財産等の管理に一切の責任を負うものとする。

第6条 技術訓練
会社は、ライセンシーの要求があり、且つ会社が合意する場合は、次の諸条件に従い会社の工場においてライセンシーのエンジニアリング訓練生(本契約中にて以下「訓練生」と称する。)を訓練することに同意する。
a)訓練生の人数は、1回あたり( )人を超えないものとする。
b)総訓練日数は、どの契約品の型式についても延べ( )人日を超えないものとする。
c)訓練生の費用その他
i)ライセンシーは( )から( )までの往復交通費、部屋代、食費、日当その他を含むがこれらに限定されない訓練生の派遣のためのすべての費用を負担するものとする。
ii)ライセンシーは、会社の工場における訓練生の実地訓練に必要な一切の費用を負担するものとする。
d)待遇
i)訓練生は、会社の規準及び規則に従うものとする。
ii)訓練生訓練時間は、1週あたり( )日とし、1日あたり( )時間を標準訓練時間とするものとする。
iii)会社は、訓練生のために適正に整備された生活居住設備を手配するものとする。会社は、( )における訓練生の滞在中、訓練生の健康状態、財産その他の監督につき責任を取るものとする。

第7条 技術実施料
1.本契約に基づいて付与される権利及び実施権の対価として、
a)ライセンシーは、本契約発効後( )日以内にイニシャル・ペイメント( )を会社に支払うものとする。
b)ライセンシーは、本契約第3条3項に定める規定に従い、当該型式が契約品となった後( )日以内に契約品の各型式について実施料( )を会社に支払うものとする。
c)ライセンシーは、ライセンシーによって販売された契約品の販売価格の( )%のランニング・ロイヤルティを会社に支払うものとする。
2.ランニング・ロイヤルティは、本契約の定めるところにより各型式が契約品となった日から起算して( )年間、契約品の当該型式について支払われるものとする。
3.ランニング・ロイヤルティは、本契約期間中の各年の( )及び( )の末日現在で半年毎に計算されるものとし、上記のそれぞれの末日後( )日以内に会社に支払われるものとする。
4.ライセンシーは、ランニング・ロイヤルティの各支払時に、各6カ月の期間に、製造された契約品の各型式の数量及びライセンシーにより販売された契約品の総数及び販売価格について型式毎に種訳した上で、詳細な報告を会社に送付するものとする。

第8条 支払い
ロイヤルティの支払いは、( )通貨で、会社が随時ライセンシーに通知して指定した( )の銀行又は他の供託所にライセンシーにより会社に行われるものとする。外国通貨は、支払いが弁済期に達する各半年間の終了時に( )銀行によって支払われる為替レートで( )通貨に換算されるものとする。

第9条 記録
1.ライセンシーは、支払額の完全な計算及び確認のため妥当に要求されるすべてのデータ及び本契約中に規定される報告書中で与えられる情報を含む真正且つ正確な記録、書類及び会計帳簿を保持するものとする。
2.ライセンシーは、通常の営業時間中に、会社又は会社の代理人がライセンシーによる支払額の決定のためにのみ上記を適切に検査することを認めるものとする。

第10条 税金
ライセンシーは、契約地域内の政府当局がライセンシーにより会社に支払われるロイヤルティに関して会社に賦課するすべての税金を計算し、会社に代わってこれを支払うものとする。ライセンシーにより支払われる当該税額は、ロイヤルティの支払いから控除されるものとする。ライセンシーは、当該各支払後、速やかに( )語の正式領収書及びその( )語の翻訳を会社に提供するものとする。当該税額が期限に支払われない場合、会社に課せられる、その結果生じるすべての罰金及び利子は、ライセンシーにより負担されるものとする。

第11条 秘密情報
1.ライセンシーは、本契約に基づきライセンシーに提供されるか又は開示されたノウハウ及びその他の情報を契約地域内で契約品を製造又は販売するためにのみ使用するものとし、他の目的のためにはそれらをいかなる方法でも使用しないものとする。
2.本契約期間中及びそれ以降についても、ライセンシーは、当該ノウハウ及び情報の開示が明示的に本契約で認められている場合を除き、当該ノウハウ及び情報を厳格に秘守するものとする。
3.ライセンシーは、上記のノウハウ及び情報を、全部又は一部、ライセンシーの関係する役員及び被雇用者といった限定されたスタッフに開示することができる。本条1項に規定されたライセンシー側の義務は、当該秘密情報の知識を取得する可能性のある、ライセンシーの役員及び被雇用者といったスタッフに拡張されるものとし、この目的のため、ライセンシーは、本契約に基づく義務を誠実に遵守することを保証するために相当の予防措置を講ずるものとする。
4.本条によりライセンシーに課された義務は、会社によりライセンシーに提供及び開示され、後に本契約期間中に公知となるか又は開示の時にライセンシーの所有にかかる情報に関しては適用されないものとする。

第12条 期間
本契約の期間は、必要ならば、関係政府の承認を条件として、冒頭記載日に開始するものとし、第14条に従い早期終了されない限り、当該日付の( )年後の日付に満了するものとする。上記にもかかわらず、契約品の各型式についてのペイド・アップまでのランニング・ロイヤルティに関するライセンシーの支払い義務は、本契約の終了又は満了後も存続するものとする。

第13条 ペイド・アップ実施権
1.本契約第7条に定めたところにより( )年間契約品の各型式に関するロイヤルティを全額支払ったことを条件として、会社は、本契約により、契約品の当該各型式についてペイド・アップ且つ非独占的実施権をライセンシーに付与し、ライセンシーは、世界中の諸国で、ロイヤルティを支払うことなくして、契約品の前記型式の製造、使用及び/又は販売あたって、会社から取得したノウハウ及びその他の情報を使用し、用いることを許可されるものとする。
2.本契約の期間満了以後、ライセンシーは、第2条2項に定める会社の商標をいかなる方法、目的においても使用しないものとする。

第14条 終了
1.いずれかの当事者が、本契約中に含まれている条件、要件、約束若しくは合意に違反し又はこれを実行しない場合、相手方当事者は、債務不履行した当事者にその債務不履行の通知を与えることができ、債務不履行している当事者が当該通知の発信後( )日以内に当該債務不履行を治癒しない場合、本契約は、終了し得る。
2.いずれかの当事者による違反又は債務不履行を理由とする終了の場合、相手方当事者は、それが存在する場合には、いずれかの当事者の側の違反又は債務不履行がなければ相手方当事者が受けたであろう利益に基づき算出されたすべての損失及び損害と共に、当該債務不履行の日までに相手方当事者に生ずるすべての経費を、回復することができる。
3.ライセンシーが破産の申立てを起こし又は破産宣告を受ける場合、或いはライセンシーに対し破産の申立てが起こされる場合、或いはライセンシーが支払不能となり、或いはその債権者のために譲渡を行い、或いは破産又は支払不能についての法律又は手続きに基づいて又は従って訴えを起こし又はその他の救済を求める場合、或いはライセンシーがその営業を停止する場合、或いは後見人、管財人又は信託人がライセンシー又はその営業若しくは資産の重要な部分について選任される場合、会社は、その独自の選択にて、本契約を書面による通知によって直ちに終了することができる。

第15条 通知
いずれかの当事者により相手方当事者に送達されることが本契約に基づき要請される通知は、本契約冒頭にいう住所における当該相手方当事者又は当事者が書面により随時指定するその他の住所宛の料金前払い航空郵便により投函された後7営業日目に有効に送達されたものとみなすものとする。通知を封入する適正に名宛され適式に切手貼付された封筒が航空郵便ポストに投函されたという証拠は、送達の証拠であるものとする。

第16条 仲裁
本契約から関連して若しくは関して本契約当事者間に発生するすべての紛争、論争又は意見の相違、或いは本契約違反は、日本国東京にて、日本商事仲裁協会の商事仲裁規則に従って、仲裁により最終的に解決されるものとする。仲裁人によってなされた仲裁判断は、最終的なものであり、且つ両当事者を拘束するものとする。

第17条 権利放棄
いかなる時においても本契約の諸条件をいずれかの当事者が実施しないことは、それ以後本契約のあらゆる条件を実施する、当該当事者の権利の放棄とはみなされないものとする。

第18条 不可抗力
いずれの当事者も、本契約に基づくいずれかの義務の不履行又は履行遅滞につき、当該不履行又は遅滞が暴動、内乱、戦争、国家間の敵対、政府の法律・命令若しくは規則、出入港禁止、政府若しくはその機関の行為、天変地異、嵐、火災、事故、ストライキ、サボタージュ、爆発又はそれぞれの当事者の妥当な支配を超えたその他の同種若しくは異種の偶発事故であるが、それらに限定されないものにより、生じた時間及び当該不履行又は遅滞を限度として、相手方に対して責任を負わないものとする。立法又は政府の行為の結果として、当事者が本契約に基づき享受していた利益を受けることを妨げられた場合、当事者は、本契約に基づき以前に得ていたのと同じ相対的地位を当事者が回復するように最善を尽くすべく本契約の条件を見直すものとする。

第19条 譲渡
本契約に基づいてライセンシーに付与される権利は、会社の書面による事前の同意なくして、譲渡できないものとし、本契約当事者及びその承継人を拘束し、その利益のために効力を発生するものとする。

第20条 適用法
本契約は、成立、効力、解釈及び履行を含め、すべての事項について、( )法により、それに基づいて支配されるものとする。

第21条 完全なる了解
本契約は、その主たる事項に関して当事者の完全なる了解を化体し、( )政府の承認をも条件とする両当事者により締結された書面による場合を除き、改訂されないものとする。

第22条 言語
本契約は、英語及び日本語で締結された。あいまいな表現又は疑義のある場合、英語版が正本とみなされるものとする。

第23条 表題
本契約中の条項の表題は、便宜上のものであって、そのもの自体当事者の権利又は本契約の解釈に影響を及ぼさないものとする。

上記の証拠として、本契約当事者は、その正当に授権された役員又は代表者によって、冒頭に記載された日付で、本契約に署名及び捺印させた。
会社:
会社の名称( )
署名欄( )
署名者( )
役職( )
ライセンシー:
ライセンシーの名称( )
署名欄( )
署名者( )
役職( )