6a028j 合弁事業契約書 [ブラジル(製造販売会社)]

<英文契約書式集>

合弁事業契約書 [ブラジル(製造販売会社)]

本契約は、( )年( )月( )日、以下の三当事者、
1.米国( )州法に基づき設立、組織され、現存する会社で、その主たる営業所を米国( )に有する( )(本契約中にて以下「XYZ」と称する)
2.日本国法に基づき設立、組織され、現存する会社で、その主たる営業所を日本国( )に有する( )(本契約中にて以下「ABC」と称する)
3.日本国法に基づき設立、組織され、現存する会社で、その主たる営業所を日本国( )に有する( )(本契約中にて以下「DEF」と称する)
の間で締結され、
以下のことを証する。
XYZは、主として、( )及び( )の製造及び販売業に従事しているが、ブラジル国内において投資をし、それらの製造及び販売業に従事する事を希望している。
ABCは、主として、( )及び( )の製造及び販売業に従事しているが、ブラジル国内において投資をし、それらの製造及び販売業に従事する事を希望している。
DEFは、主として( )、( )の販売業に従事しているが、ブラジル国内において投資をし、( )及び( )の製造及び販売業に従事する事を希望している。
XYZ、ABC及びDEFは、( )、( )、( )及び( )を含むがそれに限定されない( )及び( )、主として( )(本契約中にて以下「契約品」と称する)の製造及び販売を目的とする、新製造会社(本契約中にて以下「新会社」と称する)をブラジル国内に設立し、運営する事を希望している。
よってここに、三当事者は、以下の通り相互に合意する。

第1条 新会社の設立
1.本契約中に定める相互の約束及び事項を約因として、三当事者は、ブラジル連邦共和国法に基づく株式会社の形式で、契約品の製造及び販売業の実施及び運営を目的とする新会社を組織し、設立する事に合意する。
2.新会社の主たる営業者は、( )の名称の下でブラジル国( )に置かれ、登録されるものとする。
3.新会社の基本定款は、全三当事者が共同でこれを決定するものとする。
4.新会社の期間は、永久とする。

第2条 新会社の資本金
1.新会社の総資本金は、ブラジル通貨の( )クルゼイロ(Cr$)とし、1株( )クルゼイロ(Cr$)の持分株式( )株に分割されるものとする。
2.三当事者は、以下の通り新会社の持分株式を引受け、払込むものとする。
XYZ:( )クルゼイロ(Cr$)(51%)
ABC:( )クルゼイロ(Cr$)(29%)
DEF:( )クルゼイロ(Cr$)(20%)
3.( )クルゼイロ(Cr$)の当初株式は、新会社の登録日から30日以内に前記の比率に従って払込まれるものとする。
4.( )クルゼイロ(Cr$)の残余株式は、前記比率に従って、新会社の登録日から1年以内か又は新会社の工場の操業開始日のいずれか早い方の日までに払込まれるものとする。
5.新会社は、株式の前払分については利息を支払わないものとする。
6.三当事者は、前記の株式比率を維持するため、あらゆる株式又は証券の発行について優先的引受権を有するものとする。

第3条 株主総会
1.株主総会は、定時又は臨時のいずれとしても指定する事が出来る。
2.必要な一切の株主総会は、書簡、ファックス、電子メール又はその他の通信手段により実施する事が出来、ブラジル国外でも開催する事が出来る。
3.株主総会の定足数は、株主の少なくとも4分の3とする。
4.第6条に定めるもの以外の株主によるすべての会社決議行為は、株主総会の過半数投票により決議されるものとし、1株には1投票権が与えられるものとする。
5.委任状による投票は、利用可能とする。

第4条 取締役会
1.新会社は、4名の取締役からなる取締役会を置くものとし、以下の役職に就くべくその内2名はXYZが、1名はABCが及び1名はDEFがこれを指名するものとする。
社長:XYZが指名する( )
副社長:ABCが指名する( )
副社長:DEFが指名する( )
総支配人:XYZが指名する( )
全取締役は、同人等各々の役職について完全なる資格を与えられるものとする。
2.取締役の権利及び義務は、三当事者が相互に決定するものとする。
3.取締役会の欠員は、前任の取締役を指定する責任のある当事者が補充するものとする。取締役を指定する責任のある当事者は、その裁量で当該取締役を解任する権利を有するものとする。
4.取締役の員数は、三当事者各々の書面による同意で変更する事が出来る。
5.各取締役は、新会社を代表する権利を有するものとする。

第5条 付属定款
付属定款を作成、変更及び廃止する最終的権能は、株主に留保されるものとし、取締役会の作成する付属定款は、株主がこれを変更、廃止及び置換する事が出来る。株主の作成する付属定款は、取締役会がこれを変更又は廃止する事が出来ない。

第6条 会計及び監査
1.新会社は、ブラジル国内で確立した会計諸原則に従って真実且つ正確な会計帳簿を保持し、すべての財務報告を作成するものとし、三当事者の合意する形式で月毎に当該報告のコピーを三当事者に送付するものとする。
2.三当事者各々は、何時にてもその正当に授権された代表者又は会計士を通じて新会社の会計及びその他の事業帳簿を検査する権利を有するものとする。
3.各会計年度の新会社の財務計算書は、新会社の費用で三当事者の相互の同意をもって指名する公認会計士がこれを監査するものとする。
4.新会社は、監査の完了後30日以内に監査報告のコピーを三当事者に送付するものとする。

第7条 重要事項の決議
株式の譲渡、新会社資産の売却又は契約品の販売価格の決定等の重要事項は、取締役及び株主各々の4分の3の事前承認なくしていかなる場合も決議されないものとする。

第8条 技術援助
XYZ及びABCは、ノウハウ、手法、技術、プロセス、情報、助言、図面、仕様書、プラン、プリント、データ及び特許等の契約品の製造に必要なすべての技術援助(本契約中にて以下すべてを一括して「XYZのプロセス」と称する)を無償で新会社に提供するものとする。

第9条 XYZのプロセスに対する権利
1.新会社は、ブラジル国内でXYZのプロセスを使用する独占的且つ永久の権利を有するものとする。
2.三当事者のいずれもブラジル国内でXYZのプロセスを直接又は間接に使用しないものとし、新会社は、ブラジル国外でXYZのプロセスを直接又は間接に使用しないものとする。

第10条 同一事業従事の禁止
本契約の期間中、三当事者は、事前に書面で別段の合意を相互になす場合を除き、ブラジル国内で新会社と同一の性質のいかなる事業にも従事しないものとする。

第11条 三当事者の義務
1.XYZは、以下に掲げる義務を有するものとする。
a)新会社の事務所及び工場用の物件を選定し、同物件を新会社の選択に付託する事。
b)新会社の建物建設のための元請業者を選定し、同業者を新会社の選択に付託する事。
c)新会社工場の設備及び機械の据付のためのレイアウトを設計する事。
d)操業当初の段階における新会社工場での訓練及び監督を引受ける事。
e)ブラジル国内で販売されるもの以外の契約品を買上げる事。
2.ABCは、以下に掲げる義務を有するものとする。
a)契約品生産用の機械の詳細仕様を決定する事。
b)上記の機械をそのスペア・パーツを含めてDEFに供給する事。
c)操業当初の段階における工場での訓練及び指導の提供義務を引受ける事。
3.DEFは、以下に掲げる義務を有するものとする。
a)ABC及びXYZがDEFに提供する契約品の生産に必要な機械を新会社に提供する事。
b)契約品の生産に必要な、( )及び/又は( )等の原材料を新会社に供給する事。
c)機械及び建物資材のための長期資金を新会社に融資する事。資金融資の額、支払い及び条件は、三当事者が相互に合意するものとする。DEFの資金融資は、XYZ及びABCがこれを連帯保証するものとする。

第12条 契約品の販売
1.新会社は、ブラジル国向け契約品の独占的販売代理店であるものとする。
2.XYZは、主としてブラジル国以外の北、中央及び南アメリカ諸国、ヨーロッパ共同体諸国及びアフリカ諸国において契約品を販売する事を約束する。
3.ABC及びDEFは、上記以外の地域、主として東南アジア及び極東アジアにおいて契約品を販売するよう努力するものとする。

第13条 三当事者から新会社へ派遣される人員の取扱い
1.三当事者は、要求のある技術を持つ必要な人数の技術者を新会社に提供するものとする。
2.三当事者から新会社へ派遣される人員に適用される賃金及び雇用期間は、書面による相互の合意で決定されるものとする。

第14条 情報の非開示
1.XYZ及びABCは、方法又は手段のいかんにかかわらず、何時にても、XYZのプロセスをブラジル国内のその他の者、企業又は会社に対して、或いは場所のいかんにかかわらず、結果的にブラジル国内でXYZのプロセスを使用し得るいかなる者、企業又は会社に対しても公開、漏洩又は伝達しないものとし、かかる開示を防ぐために厳格な安全予防措置を講じ、維持するものとする。開示がブラジル以外でなされる場合、ブラジル国内での以後の開示及び使用を予防するための適切な保護措置の提供は、XYZ及びABC各々の義務であるものとする。
2.新会社及びDEFは、方法又は手段のいかんにかかわらず、何時にても、XYZのプロセスを場所のいかんにかかわらず、その他の者、企業又は会社に対して使用、公開、漏洩又は伝達しないものとし、かかる使用又は開示を防ぐために厳格な安全予防措置を講じ、維持するものとする。

第15条 債務不履行の救済
いずれかの当事者(不履行当事者)が、以下に掲げる事項に関する本契約中の同人の義務を履行しない場合、
a)本契約中に規定された株式の引受け及び/又は支払い;
b)不履行当事者が相手方当事者より義務の不履行を治癒するよう警告を受けた後30日以内に履行されない、本契約中に規定されたいかなる義務;
相手方当事者は、書面による通知で直ちに本契約を終了出来るものとする。

第16条 本契約の有効性及び終了
1.本契約は、本契約の署名日又は米国及び/又は日本国政府の承認かいずれか遅い方の日に発効するものとし、以下に掲げるものの一に該当事態が発生した場合に終了するものとする。
a)新会社が新会社の物件として使用するブラジル国内の土地を取得出来ないとき。
b)三当事者のいずれかが本契約に関する自国政府の承認を取得出来ないとき。
c)三当事者のいずれかが法律上の支払不能に陥ったとき又は破産したとき。
2.本契約は、新会社が解散するとき又は存在しなくなるときまで有効に存続するものとする。

第17条 言語
1.本契約書の英語版及び日本語版は、平等に有効であるものとする。但し、齟齬ある場合には、英語版が優先するものとする。
2.三当事者間で交換されるすべての書類は、英語及び/又は日本語で書かれるものとする。

第18条 不可抗力
本契約の履行が天変地異、市民暴動、騒擾、反乱、革命、火災、洪水、又は三当事者の支配を超えるその他の類似の原因により相当の期間に渡り妨げられる場合、いずれの当事者も当該期間の本契約の遅延又は不履行については責任を負わないものとする。

第19条 仲裁
1.本契約に関連して生じるすべての紛争は、国際商業会議所の調停仲裁規則に基づき同規則に従って指名される1名以上の仲裁人により最終的に解決されるものとする。
2.仲裁は、( )で行われるものとし、使用言語は、英語とする。

第20条 雑則
1.本契約は、三当事者の事前の書面による同意なくして譲渡する事は出来ないものとする。
2.本契約は、本契約の署名の日に有効な米国ミズーリ州法によって支配され、解釈されるものとする。
3.本契約に規定なき事項は、三当事者により協議のうえ、合意されるものとし、本契約の変更又は追加は、書面でなされ、三当事者が署名するものとする。
4.本契約に関するすべての通知及び/又は要求は、航空郵便、ファックス及び/又は電子メールでなされ、以下の住所に宛てられるものとする。
XYZ宛て:( )
ABC宛て:( )
DEF宛て:( )
当該ファックス又は電子メールによる通信は、必要があれば、発信日から10日以内に書簡で確認されるものとする。航空郵便による通信は、郵便局の消印を証拠として、郵便局が受領した日から7日で有効に受領され、行われたとみなされるものとする。

上記の証拠として、三当事者は、本契約の原本3部に冒頭記載の日をもって各々の正当に授権された代表者に署名せしめた。
XYZ:
XYZの名称( )
署名欄( )
署名者( )
ABC:
ABCの名称( )
署名欄( )
署名者( )
DEF:
DEFの名称( )
署名欄( )
署名者( )